フィリピン・パブ☆パターン化したパブ通い #16

フィリピン・パブ

私とシショウのフィリピンパブ通いは、週1または、週2ペースになっていた。
彼は、彼なりに明るい。マイペースだ。私がメールで誘いを掛ければ、
ほとんど断ることがない。

そしてやはり、一軒目は居酒屋で呑み語らい、お互いに呑んだくれてから、
店に向かった。

大体は、自由が丘の西口にあった白木屋で飲んだ。
現在は、その店はない。

二人で焼酎を1本半以上呑んで、
そこから始まるのだ。夜の10時過ぎ頃から、
そのまま電車で、「インパクト」に向かった。

電車で20分以上をかけて店のあるA街まで行った。

しかし電車でわざわざ出向いて行ったということの記憶があまりない。
薄っすらとそう記憶しているだけだ。
いま振り返ると、やはりそうだと。納得する。

普段のシショウは、会社の社長室に閉じこもっているが。
奥さんが、社員の一人として、経理をやっていた。
その彼の社長室に、奥さんが、事実上いつも一緒にいるらしい。

私からの誘いのメールがあった日は、
夕方になると、なんだかんだと理由をつけて、
飛び出してくると言っていた。

実は、彼の奥さんについては、
シショウと知り合ったころからの知り合いでもあった。
知っていると言っても、「あいさつ」程度で、
ほとんど話をしたことはない。

かつてお互いが若い時、シショウと会ったときは、
いつも、その結婚する前の奥さんと一緒にいる場面が多かった。
二人の関係は、「いづれ一緒になる」のだろうとは思っていた。

若い時の、奥さんの顔は、その時に、見たままの印象だけを覚えている。
ただし覚えているのは、その若い時のままの姿だけだ。
現在、どれほど変わっているかは、知らなかった。

シショウのその時代は、長髪で、革ジャンを着ていた。
気のよさそうな感じの若者で、ひょろりという表現がぴったりの細身の青年だった。

とはいえ、
現在は、髪が薄くなった。
しかも単発にしている。メガネもかけている。
どうみてもフツウにオッサンだ。

細身は変わらないが、
多少、ポッコリ。腹も出ている感じだ。以前とは別人のように違う。

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