「マーフィー100の成功法則」(大島 淳一[著] 知的生きかた文庫)の文庫本が、
ヤケに私の目に飛び込んでくるので、手にとった。
最初に開いたページの項目が、《28 人生の”偉大なこと”の多くは単純である》だった。
私は、左右の見開きで完結するその内容を、「さらっ」と読んだ。
もちろん、以前にも何度か読んでいる。改めて、この箇所を読みながら、
何かしら、心がホットになる。「救い」のある言葉を手に入れた気持ちになった。
今朝も、TVを観ていると、悲観的な話ばかりだった。
特に、注意を引いたのは、ある局では、いまの景気と雇用状況は、
若者にも高齢者にも、どう見ても明るい話題を提供しないネガティブな現状についての
取材ビデオを交えての論評だった。
中でも、能力主義を強気に発言する若手のコメンテーターたちの
「能力のあるものと振り分けて、無いものは切り捨てればいい。切り捨てられたものは、社会が、それなりに面倒みればいい」など、
臆面もなくいう心ないメッセージには「いまだけ勝手に言ってろ!」と呆れた。
番組の安定感ということだろう…、「大物」キャスターを中心に据えたところで、
この程度の人選をする番組が、
大上段に構えて今の世相を論じることが茶番のサンプル番組そのものだ。
つまり番組自体が心ない連中の集まりで制作されているから、この程度なのだ。
結局、この番組の安っぽさを自ら証明してみせた。
建設的なアイデアの提示など一切なく、いま出口見いだせず澱んでいる水を、
ひたすら、稚拙に掻き混ぜてみせているだけの番組にバカバカしさ感じた。
ロクでもない連中がTVに引っ張り出されているんだなと、私は、思わず苦笑した。
こういう否定的なメッセージを発する番組には、有害さはあっても有益なものは何一つもない。
いま私が、手にした「マーフィー100の成功法則」は、ひたすら孤高にあって、
澄んだ泉のごとく枯れることのない永遠の有益さを横溢させている。
冒頭の書き出しは、あまりにシンプルだ。引用をさせていただこう。
「幸福とは心の状態です。聖書に『汝の仕えるこの日を選ぶべし』という
言葉があります。これはあなたには幸福を選ぶ自由も、不幸を選ぶ自由もある、
という意味です。」
(「マーフィー100の成功法則」 大島 淳一[著] 知的生きかた文庫 より引用)
とある。
私たちが気がつかなければならないのは、
私たちの人生を決めているのは、私たち自身の心の状態だと
言っていることなのだ。
そして、それが私の人生のすべての真理なのだ。
あまりにシンプルすぎて、すぐには納得できないだろう。
だが、これが実は、真理なのだ。
特に、上述したある局の番組のように悲観論的な立場で、社会の世相を斬る(?)番組では、ただ否定的なことに、眉根を寄せて、みんなで深刻になり暗い思いをして、生きることは難しいのだと喧伝する人々の声を聞けば、ますます私たちはその言葉を聞いてもただ不安になる。
そんな社会不安な常識を煽り、あるいは制限だらけの理性に縛られた連中のメッセージなど、
実は、千、聞いても、二千、聞いても、人生の真理に絶対に到達はできない。
先のメッセージの
「あなたには幸福を選ぶ自由も、不幸を選ぶ自由もある」
とする言葉の背景には、
神は、いつでも、どんなときにも私たちに、
文字通り無条件に愛を降り注いでいるのだという根拠にもなっている、
その深い概念がある。
前述の本は、続けて、次のように述べる。
「これは、やけに単純に聞こえるかもしれませんが、本当なのです。
そしてまた、多くの人が幸福にいたる途中で、つまづく理由にも
なているのです。つまり多くの人は、
幸福の秘訣の単純さがわからないのです。」
(「マーフィー100の成功法則」 大島 淳一[著] 知的生きかた文庫 より引用)
と。さらに、
もう一度強調して、著者は、述べる。
「人生の偉大なことは単純なのです。」
(「マーフィー100の成功法則」上記記載より引用)
と。
前述に、朝の番組を例に、澄みかけ始めている澱んだ水をかき混ぜて、
もっと濁り水にしてしまう人々のいることを書いた。
社会の不安を煽り、否定的な言葉ばかりを口にする人々の代わりに、
例え、いままでが、その指摘のその通りであっても、いま、この瞬間からを肯定的な温かい言葉に変えていけば、澱んだ水は、ますます澄むのだ。だけでなく、その澱んだものさえキレイになる。それは誰もが知っている理屈だ。
私たちは、あえて否定的なことを選ぶ必要はない。ならば、
幸せを選ぶことにシンプルに努力すべきだ。その意味で、この本は、
私たちが心がけたい態度を、さらに伝えているので、引用をさせていただく。
「まず、朝、ふとんの中で目が覚めたら、自分に静かにこう言い聞かせましょう。
『私は今日、幸福を選びます。私は今日、成功を選びます。私は今日、
適切な行為を選びます。私は今日、みんなに対して愛と善意を選びます。
私は、今日平和を選びます。』」
(「マーフィー100の成功法則」 大島 淳一[著] 知的生きかた文庫 より引用)
というアファーメーションがある。
この前向きで、建設的な言葉を、起きがけの言葉として繰り返すことに、
私たちに、躊躇をもたらす何か不利益や不都合があるのだろうか。