【フィリピン訪問記】フィリピンでは、デング熱が5年ぶりに流行している #19-0054

フィリピン-ピリピン

フィリピンではセミの鳴き声に気づかなかった

昨日、彼女とSkypeで話していると、私の部屋のベランダの簾にセミが取りついた。

「ミーン・ミーン」というよりは、
「ギーン・ギーン」と二人の会話のちょっとした隙間の中に、
時折、うるさく紛れ込んでくる。

「ウルサイ、ナニ?」と彼女。
「セミだよ」

PCのマイクで拾う外気の音は、かなり誇張されて聞こえることがある。
耳で聞いている分には、さほどではないのに、
かなり遠くで、行っている工事のドリルなどの音まで、大きな音で拾う。

私と彼女は、子どもたちの今後の学費の件で、込み入った話をしていたときなので、
確かに、イラ立った。

秋もそこまで来ており、セミも追い込みで、次の世代に命を引き継ぐために必死なのだろう…。
私が、ベランダに行って、すぐにセミの姿に気づいて、追い払った。

私は、会話を変えて言った。

そういえば、という不審の思いが働いて、
「フィリピンにはセミはいるの?」と聞いた。

オールシーズン、常夏なのに、セミの声を聴いた記憶がない。
日本では、うるさく感じるセミだが、現地で、気になったことがないのだ。

「だってね、いままでセミの鳴いているのを聞いたことがないからさ」

「セミ、イツモ イルヨ」と、彼女。

「オールシーズン?」

「ソウダヨ」

ヘェーそんなんだと思った。全く気付かなかった。それほど、田舎は、のんびりしている。
何も気にならないくらいだ。

大流行の兆しを見せているデング熱

話は、セミの話から、私がデング熱の話に変えた。

「デングが流行ってるらしいから、気を付けてね」と、彼女に言った。
ネットのフィリピン インサイド・ニュース(http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news03&command=body&no=500)によれば、5年振りに、大流行しているようだ。
今年の1月から7月にかけて。子どもや、高齢者に出ているようだ。死者数も770人以上(前出:記事による)の被害が出ているようだ。これは、結構な多い人数だといえよう。

全体では、すでに「フィリピン保健省は今年1月から7月下旬までのデング熱罹患者数は16万8000人弱と発表した。」(前出)とある。

実は、数年前、次男(中学生)が、デング熱にやられたことがある。
デング熱は、蚊を媒介するウイルス感染の病気で、
高熱をともなう、風邪に似た症状で、発症すると、一週間くらいは、休む必要がある。
風邪に似たというが、印象としては、それ以上に重いと思う。

フィリピンでは、有効な薬の開発がなされておらず、予防のワクチンもあるが、前政権で、ワクチンの接種が行われたが、接種後に死者が多発したことを受けて、ドゥテルテ政権になって、一時期、ワクチンの接種を止めたらしい。しかし爆発的な流行をしていることと、世界20か国で使用されているワクチンでもある。

さらに言えば、ワクチンの接種と死者が出たことの関係の解明もなされていないことなどから、
「一刻も早くデング熱ワクチン接種に踏み切るべきとの声も高く、一度は禁止に動いた大統領も容認の兆しを見せている。」(前出の記事による引用を含む)とある。

彼女の田舎では、田んぼが多く、そして、用水路やどぶ川も多い。

流れている水は、透明度が高く、比較的きれいだ。ただ、私も、このどぶ川を見て、メダカを放流すればいいのにと思ったものだ。蚊の幼虫は、メダカの大好物だ。
殺虫剤を巻くことも、必要におうじてやるべきだろうが、それよりも、

メダカに依存する方は、
安全であり、安価で、自然の回復力も促すのにいいと思うのだが…。

そんなことふと思ったものだ。

ともかく、彼女たちには気を付けてほしいものだと祈る気持ちでいっぱいだ。

☆フィリピンお役立ち情報・ひとくちメモ

渦巻の蚊取り線香があることに驚いた。


今の時代は、様々な国の文化が、活用されているのは当たり前なのだが。
それでも、例えば、蚊取り線香などが燻されているのをみると、なんだか笑ってしまう。

日本の夏で有名な蚊取り線香が、お皿の上で、とぐろを巻いて煙をあげている。極めて日本的なのだ。

しかも、もう一つのアイテムは、
こちらは、日本でまず見ることがない。おそらく1尺はありそうな。
かなりロング缶の殺虫剤を時々、

「シュッ、シュッ」と、中空を飛ぶ、ハエや蚊などに、噴霧しているのだ。

当たり前と言えば、そうなのだが。
その蚊取り線香は、おそらく日本製の文化のやり方を
取り入れたものだろうと直感的にそう思った。これについては、全く根拠はない意見だ。

異国でも役に立っているのが、妙な言い方だが、なんだか、おかしかった。

厚生労働省検疫所 のサイト内
海外で健康に過ごすために
デング熱と重症型デング熱について(ファクトシート)(更新)
https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2016/04181444.html

同上サイトより、以下に「要点」を引用します。

[*デング熱は蚊が媒介するウイルス感染症です。
*感染によりインフルエンザ様の症状が出ます。また、時には、重症型のデング熱と呼ばれる、 死亡する可能性のある合併症を起こすことがあります。
*世界的なデング熱の発生率は、ここ数十年で飛躍的に高まっています。全世界の人口の約半数が今危険な状態にいます。
*デング熱は、世界中の熱帯及び亜熱帯地域でみられます。そして、そのほとんどが都市部、準都市部でみられます。
*重症型のデング熱は、アジアやラテンアメリカの数か国では、子どもの間で深刻な疾患や死亡の主な原因となっています。
*デング熱や重症型のデング熱に特異的な治療法はありませんが、早期発見と適切な医療機関を受診することにより、死亡率を1%未満に低下させることができます。
*デング熱の予防と制御は、もっぱら、効果的なベクターコントロールに依存しています。
*デング熱ワクチンが流行地域の9-45歳に向けて数か国で承認登録されました。]

「引用元:デング熱と重症型デング熱について(ファクトシート)(更新)
   https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2016/04181444.html」

★前の記事に戻る | ★続きの記事を読む

フィリピン訪問記とあれこれ index(古い順)

タイトルとURLをコピーしました