私は、トランサーフィンの著作の中から、最高の示唆を受け取った。
元量子物理学者の示唆と言葉だけに、私にとって、ずしりとした説得力があった。
それは、日本で翻訳されている全4巻のシリーズを読み、その概念の重みからくるありがたい感動を含んでいるものだ。
どの巻にも、他の成功法則を圧倒する重要な概念が散りばめられているのだが、それら各巻ごとの累積によって、はじめて「なるほど」が閃光のような気づき以上のものとなって自分に戻ってくる。もちろん、すべてを簡単に理解できない。
分からないところは、分からないなりに、ストレスは感じるが、それでも読み飛ばすのでいいだろう。また改めて、再度、全体を読み返してみれば良いのだろうと、私は思っている。私は、そうするつもりだ。
ディテールの分からないところで、止まらないで、全体を読み通すことで、理解できることが、
このシリーズにはある。
私が、今日取り上げたいのは、
トランサーフィンシリーズの第4巻
「トランサーフィン『鏡の法則』」(ヴァジム・ゼランド[著] ほおじろえいいち[監修] 須貝 正浩[訳] 徳間書店)からだ。
この巻の最大のテーマは、私たちのリアリティを映し出す二元鏡の概念だ。
この話は、いづれしたいと思っている。
この鏡が登場することで、なぜ第1巻からのバリアントの空間(人生ライン=人生のシナリオが無限数ある空間=人間や生き物、あるいは状況、状態、物理的現実の舞台装置など全てを無限数に含む空間)なのかが、その意味が分かる。
すでに第3巻の後半からも、それは気づかされる。
物理的現実を鏡の反映のようなものとしている点で、宇宙的な存在のバシャールの言うところのメッセージとその部分では、一致する。だからと言って、すべて一致しているという意味ではない。いまは、それ以上のことを私の力量では、あえて言及できない。理解力の力不足を感じているからだ。
そして、
この二元鏡という概念とセットになっているのが、7つの鏡の基本法則だ。
それについても、いづれ触れるだろう。2,000円にも満たない、わずかな書籍代で、
こんなすごい概念や世界の捉え方を私たちに示してくれることは、驚き以上のものがある。
お蔭で、私のリアリティの見方を、大きく変えていただいた。
この後、冒頭にあげたトランサーフィンから得た「最高の示唆」について、以下に引用するが、
それは、この二元鏡の概念と7つの鏡の基本法則の延長線上にあることだけは、確かだ。
私は、以下のメッセージに勇気をいただいた。
「鏡の反映を形成するには、魂と理性が一致した状態で生まれた
明瞭な形(イメージ)か。
あるいは十分長期にわたって目的に向かい注意を集中することが必要である。」
(「トランサーフィン『鏡の法則』」」:前出より p256)
「鏡の反映を形成する」とは、望ましい現実を抱く者にとっての願望実現を意味する。
「魂と理性が一致した状態」の、この場合の「魂」とは、潜在意識を意味する。
「理性」とは、「意識」のことだ。このトランサーフィンは、第1巻から、そのことを言葉の意味が混乱するのを避ける意味で、「魂」と「理性」に置き換えている。
私は、4巻を通じて、なぜ、「魂」という言葉を、著者のゼランド氏が選んだか、分かるような気がした。潜在意識が、形而上学的(観念世界)なバリアントの世界にコンタクトするためには、静的なイメージのする潜在意識というより、動的なイメージのする「魂」の言葉の方が適当だと思ったからだろうと推察している。
私が、この言葉に感銘しているのは、理由がある。
「魂と理性が一致した状態で生まれた明瞭な形(イメージ)か。」
「トランサーフィン『鏡の法則』」(ヴァジム・ゼランド[著] ほおじろえいいち[監修] 須貝 正浩[訳] 徳間書店より引用)
とあるが、
これは実際には、とても難しい。
悲観的か、あるいは不安や恐れなどの感情を伴うとき、この「魂と理性の一致」は、ネガティブな方向で実に容易に結びやすくなるが、願望実現の目的と結び付けたポジティブな部分での一致は、容易に起こしにくいからだ。
これに対して、ゼランド氏は、私たち凡人が誰にでもできやすいように、示唆をしている。
後半の
「十分長期にわたって目的に向かい注意を集中することが必要である。」
「トランサーフィン『鏡の法則』」(ヴァジム・ゼランド[著] ほおじろえいいち[監修] 須貝 正浩[訳] 徳間書店より引用)
の部分だ。
これは、このページだけでなく、もう少し前段からの流れの中で、ポジティブなスライドを描くことを勧めている。
ポジティブなスライドというのは、成功法則が言うところの、イメージングだ。
すでに目的が達成されたような状態を愉しむようにするというものだ。
トランサーフィンでは、スライドという言い方を、用いている。
私は、スライドとは、イメージングとほぼ同じようなものだと解釈していいと思っている。
「十分長期にわたって目的に向かい注意を集中することが必要である。」
「トランサーフィン『鏡の法則』」(ヴァジム・ゼランド[著] ほおじろえいいち[監修] 須貝 正浩[訳] 徳間書店より引用)
というメッセージの背後には、注意もある。
物理的な現実は、かなり遅れて変化するということを覚悟しなければならない。
それは、多面、その間に、理性がネガティブな疑念とともに、
目的の達成のための願望の足を引っ張ることに注意も必要になることを意味する。
そのくらいゆっくり現実が変化する程度だという。
他の巻も通じて、度々出てくる表現だが、リアリティの変化は、
粘性の高いタールのように、ゆっくりと変化するのだと断言している。
しかし、
ゼランド氏が、「十分長期にわたって」という以上、確信に満ちて、
私たちに伝えているメッセージなのだ。
冒頭に、元量子物理学者だと、明記したのは、私なりに意味がある。
つまり元とはいえ、物理学者が、イメージングの効果にお墨付きをしているからだ。
そして、このゼランド氏の知的レベルの高さは、この1巻2巻を通じてなされる抽象的な概念の展開を通じて思い知ることになる。