【フィリピン訪問記】素敵なプール遊び 2011年版 #19-0035

ホテル・プールのライト 夢見空間

魚になって泳ぎたい…

午前中までは、おとなしくしていた子どもたちも、どうにも、ウズウズしてきたらしい。この5階の窓からは、空より青い水をたたえたプールが、子どもたちを今か今かと誘っていた。その誘いを受けた子どもたちは、どうにも落ち着かない。

結果、窓の下のプールを何度も見て、いよいよ子どもたちは、我慢ができずにマミーに訴えた。彼女が、私に伝えてきたのは、長男が泳ぎたいと言っているということだった。当然、ほかの二人の子どもたちも、それに同意する。反対する理由がないので、泳いだらいいということで、私は、受け入れた。

とはいえ、水着がない。持ってこなかったのだ。そこで長男が、プールの管理者と話をした結果、男の子は、短パンでOKだと許可を得た。フィリピン人は、この国ならではの特有の半パンツを履いている。それなら、いいだろうということで、ホテル側から了承を得たらしい。ただし、長女は、買い出しに行くことになった。

急遽、彼女と長女、子どもの面倒見てくれるおばさんと一緒に、ホテルの近くの商店街に水着を探しに行った。そして15分ほどで戻ってきた。男の子たちは、プールの脇の着替え室で着替え、シャワーを浴びた。プール管理者も、しっかりシャワーは、してくれと言ったのかもしれない。

長男と甥っ子は、シャワー室から頭や顔を水でかなり濡らし、「フォーォッ!」と言って、口からしぶきを飛ばしながら、シャワー室から出てきた。いまフィリピンは、2月初旬だ。やや寒い。プールも寒いだろうと思う。私は、泳がない。子どもたちを万が一の水難から見守るつもりだった。

シャワー室から出てくると、二人は、さっそく飛び込んだ。大きなしぶきをあげて、二人は、泳ぎだした。今は、夕方の5時過ぎている。そこへ、次男も、シャワー室から遅れて出てきて、浅い方の側から、ゆっくり水の中に入った。年齢もまだ小学生に上がったばかりだ。お兄さんたち二人のようには飛び込むことはできない。

甥っ子と長男の二人は、何度か縦横に泳いだ。ただし、すぐに顔を上げて立ち止まって、泳ぎを止める。その繰り返しだ。そこへ、長女が水着を手に入れて戻ってきた。長女は、嬉しそうに着替え室に入り、シャワーを浴びた。やはり寒いのだろう。腕を組みながら、肩をすくめている。恐る恐る。プールに足を入れた。

これで、子どもたちは、皆して泳いでいる。その歓喜の声が上の階に響くのだろう。そのうち白人の中年の男性夫婦と子ども二人が水着でやってきた。彼らは俄かにあいさつし、
笑顔だけの交流を図っていた。やはりプールの水は、やや冷たいようだ。だが、泳ぎはそれなりに達者だった。

長男と甥っ子は、プールの片側で、多少震えている。寒いようだ。白人のファミリーを見て、再び、長男も泳ぎを始めた。甥っ子も、そのあとに続く。長女と次男は、泳ぐというより、水につかる感じだ。かを水につけるとすぐ、顔を上げて息継ぎをする。

そんな2時間弱のプール遊びが終わって、子どもたちは、部屋に戻った。充分満足したようだ。白人のファミリーは、プールにまだ残っていた。その後も、一人二人、宿泊客が、泳ぎに来たようだ。

彼女の手料理

手料理と言っても、私は好き嫌いが多いので、彼女も大変だと思う。この日は、彼女が、ミヌードという肉と野菜のごった煮のようなものを作ってくれた。これは、私の大好物なのだ。私は、うまい、うまいと本音でほめた。それが彼女もうれしいようだ。

彼女はビールを飲んでいる。私の話し相手になってくれる。彼女は、普通の女性と違って、あまりおしゃべりではない。必要以上にはしゃべらないタイプだ。日本語もそんなうまくないので、私は、それでいいと思っている。子どもたちもプール遊びを終えて、腹を空かしている。今度は、彼女は子どもたちに夕食の料理の支度をした。

今日はすでに5日で、三日目だ。あと一日、一緒に過ごしたら私は日本に帰国だ。3泊4日は、短い時間だ。

子どもたちも食事を終えて、私と彼女は、子どもたちの成長の早さについて話したりした。
あっけないほどに、時間が過ぎていく…。フィリピンの夜は、このホテルから見る夜だけだ。向こうにビル群が見える。昨日、SMメガ・モールへ行ったあたりだろうか。高層ビル群が、夜のシルエットを刻んでいる。

貧しさと豊かさが違和感なく明瞭になっているこの国の姿を見て、寂しくもありそのどちらにも私は愛着を覚える。私は、この国が好きだなとつくづく感じた。彼女を愛することになり子どもたちと関わるようになったこと。そして私は当然のように子どもたちも受け入れている。今後、子どもたちがしっかりとした生き方を選んでくれることの祈った。

私は、彼女とともにビールを飲みながら、静かに彼女の幸せを見守ることを誓った。

☆フィリピンお役立ち情報・ひとくちメモ

フィリピン女性は、情が深いは、本当だ!

もちろん、人にもよるだろうということは、私も前提で言う。だが、私が知る限り、フィリピン女性は、まじめだ。そして、男性に尽くす。自分よりも相手、そして子どもたちだ。 自分は、常に、最後と思っているようだ。そして、明るく、おふざけなことも好むが、まじめなのだ。

彼女の神に対する態度は、とにかく敬虔で、謙虚だ。自分の弱さを知っているので、神にすべてを託す依存度は高いかもしれない。しかし、私が、彼女をいい女だと感じたのは、ネガティブ vs ポジティブに対しては、常にポジティブであろうとする。そこがいい。私は、彼女に何度、アキラメナイデと励まされたことか…。彼女に感謝だ。

そんな彼女だから、子どもたちもまじめなのだ。彼女を通して、フィリピン女性の情の細やかさをつくづく感じるようになった。

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