フィリピンパブに行ったことのない方は、そんなものかと、
様々なイベントに「なるほどな」と思わされるだろう。
例えば、「サヨナラパーティ」というものがある。
これは、半年間、店で働いたものだけが祝ってもらえるご褒美のパーティだ。
これをできるものは、おそらく、1-2割前後のフィリピーナくらいだろうと思う。
女性たちの入れ替わりは、ごっそり行われ、頻繁にある。
印象としては、一度に、半分ぐらいが入れ替わることもある。
店に残ることができる女性の数から、
推測で何となくそんなところだろうと窺える。
つまり、
店の売上げに貢献している指名などが多いフィリピーナだけが、
最大6カ月間、日本で仕事ができる。
多くの女性たちは、
まずは、1カ月、次は、3カ月と、売上げを自分なりに計算し、
日を数えているだろう。
「サヨナラパーティ」ができるかどうかは、ともかく、
「働いて稼ぐ」という半年間が達成できることを願っているに違いない。
あくまでも彼女らから聞いたいろいろな情報での私見だが、彼女らは、
日本に来る前に、現地のプロモータ―等に、
「日本に行けば、かなり稼げる」と
美味しいことを言われて、借金して来ているはずだ。
あわよくば、
日本人男性と素敵な結婚もしたいと思っているピナもいる。
実際は、彼女たちが期待する理想的な男なんていないのだが。
それでも、日本人男性と結婚を取り付けた女性たちも、
少なからずいる。
そんな良いこと尽くめかもしれない幻想を抱いて、むしろ抱かされて。
夢見心地で、豊かな日本にやってくる。
そのためなら、多少の借金も、怖くない。
「スグに何とかなるマガンダな私だから。」
そんなところかもしれない。
その借金額を、私なりに推察したところ、おそらく、
航空運賃を含めて、ざっと計算しても、最低でも10万ほどは、
借りて来ている計算になる。借金の内の一部は、
家族のために1-2万程度の金を渡しているだろう。彼女たちのほとんどは、
例外なく家族想いだ。家族への想いが強い。必ずそうしているはず。
実のところ私は、半年間、日本で働いて、
彼女たちが、実際、いくらもらっているかを、ほぼ聞いて知っているが。
それを公表するのは控える。
ただその程度なのかというわずかな報酬だった。
自由がほとんどなく制限されて、棲み込みで。
まるで「ブラック○○」という言葉が、ふと浮かんでくるが。
一方で、経営面でみれば、
彼女らの宿舎マンションの家賃や店の諸経費、人件費など、相応に掛かることを考えれば、
それもある意味、このパブ「インパクト」は、案外、誠実な方なのかもしれない。
なので…。