私たちは、五感を通して、生きている。
眼で見たもの、耳で聞いたもの、臭いや味などで感じたもの、
あるいは直接、触れて感じたものなど。それらの経験に基づいて、
あれこれ自分を取り巻く環境や状況などの価値判断をして生きている。
そうなると、私たちは、真の意味で成功者になることはできない。
なぜなら、常に、環境やあらゆる条件や状況などの、
その優位性の度合いに振り回されてしまうことになるからだ。
多くの成功法則本は、そうした環境に振り回されて生きることを良しとしない。
むしろ、私たちの内側の様々な思いが外側の世界を作り上げて、
それを私たちが経験しているにすぎないとのだという。
つまり、私たちの幸・不幸も、私たち内側の思いが心ならずも
作り上げているということになる。
その意味では、
私たちは、日々の心の状態について十分に注意や関心を持たずに過ごすことが多いだろう。
また、
私たちの願い事についても同じにように、注意が足りていない場合が多い。
たとえば、
私たちは、なかなか願いが叶わいないものだという実感がある。
ジョン・マクドナルドは著書「マスターの教え」(ジョン・マクドナルド著 山川紘矢・亜希子訳:飛鳥新社)の中で、
「多くの願いは実現しているのですが、私たちが気がつかなかったり、「宇宙の法則」を知らないために、気づかずに過ごしているだけなのです。」(※「宇宙の法則」とは、思いが現実化することを意味している。)と述べ、
「まったく、実現しないものも沢山あります。」( 「マスターの教え」ジョン・マクドナルド著 山川紘矢・亜希子訳:飛鳥新社より引用)とも誠実に述べている。
なぜ、
「宇宙の法則」のはずなのに、
”実現しないものも沢山”あるのか。
その理由を著者は明解に答えている。
「ひとつの願望が生まれた時、その願望に相対立し、
その力と(願いの)意識を無効にしてしまうような他の思い」
(「マスターの教え」ジョン・マクドナルド著 山川紘矢・亜希子訳:飛鳥新社 より引用)
が原因だと指摘する。
つまり
あれやこれやの希望や願いを熱心にしても、
他方で自分でその願いを打ち消すように、
「叶ったらウレシイけど、やはり難しいだろうな。」というような。
プラス思考をしても、
その願いをすっかり否定するように相殺するマイナス思考で、
自らに限界を設けてしまうことによるのだ。
ジョン・マクドナルドは、こうした”願望に相対立する”心の乱れを生じさせるその原因についても、優れた分析力で次のように示唆している。
「自分の外側には、自分の中にある力よりも大きな力が存在しているという、誤った思い込みなのです。」
(「マスターの教え」ジョン・マクドナルド著 山川紘矢・亜希子訳:飛鳥新社 より引用)と。
私たちは、私たちの内側にある無限なる力を真に受け入れる必要がある。
その素直に受け入れるその用意ができた者こそが、まさに成功の果実を手に入れることができる。