成功物語のひとつである「マジックストーリー」
(フレデリック・ヴァン・レンスラー・ダイ[訳] 野津 智子[訳]
ソフトバンク パブリッシング株式会社)
を改めて手にしてみるとき、あることに気づく。
それは、この本の中の特に成功哲学の教訓を読み返すと見出すことができる。
当然、表現は異なるが、
その中にバシャール的な概念やトランサーフィンの示唆する概念と
オーバーラップしてくるのを感じるのだ。
それなりの時代を通して、
成功法則の基本的な考え方は、そこに法則が厳然としてあるということだと思う。
この「マジックストーリー」について、非常に簡単な概略を紹介しておく。
これは、一フィクションだが、侮ってはいけない。謎めいた展開は、読むものをグイグイ惹きつけるそんな魅力をもっている。
だけでなく、後半にまとめられた成功法則の教訓が興味深い。
しかし著者は、
ただ成功法則を伝えるのでは、味気ないと思ったのだろう。
その教訓へたどり着くまでに、ちょっとした物語がある。
そのエッセンスとなっている内容は、
父や母との家族というものに恵まれなかったある成功者の不幸な生い立として始まる。
やがて成人し、前後して樽職人となり、その後、海へのあこがれから船職人となる。
そして、待ち構えていたように大きな運命の流れに翻弄される。
それは一見、大幸運に恵まれるというカタチでやってきた。
大勢の人を雇う造船所を手に入れたが、まもなく火災ですべてを失う。
主人公は、長いどん底生活へ突き落とされたが…。
あるとき、夢の中で、もう一人に自分と会う。それ転機となり、
再び成功者となる。
その人生から得た重要な教訓を残すという話だ。
この教訓は、随所に素晴らしいメッセージがあるのだが。
特に
第一の教訓に注目してみた。
「どのような状況であっても、
すでに手にしている良いものを、まずきちんと受け入れること。
そのうえで、目をしっかり見ひらき、
ひとつのチャンスを吟味すること。
未来に対する希望には、
銀貨一枚の価値さえないのだということを忘れないこと。」
(前出:「マジックストーリー」より)
の部分だ。
この”どのような状況であっても”という言葉は、
吟味すると、さらに興味深い内容に溢れている。
つまり、
いま私たちが体験しているさまざま困難というものは、その状況の結果は、
私たちのこれまでの”選択”がもたらしたものの結果であり、たとえその状況が、
望んでいようが望んでいまいが、には関係がないことを意味している。
なぜ私は、この”どのような状況であっても”の言葉をあえて分析したかと言うと、
それは、自分の現実は、自分が創ったのだということに、
いつも立ち帰る必要があると思うからだ。
また、
教訓の中の
「そのうえで、目をしっかり見ひらき、
ひとつのチャンスを吟味すること。」
(前出:「マジックストーリー」より)
これは、
チャンスを見出し吟味することで、望む現実への「選択」が可能になり、
パラレルな新たな現実(人生ライン)への乗り換えを意味している。
これは、現実化を意識した言葉だといえる。
つまり、望む人生ラインへの乗り越えを(創造的に)意図したこと。
さらにいえば、
まだ現実化されていないパラレルな現実がいま現実化(創造)するという
二重の意味を含んだ”創造”というように解釈できる。
マジックストーリーの教訓の1の最後の文言
「未来に対する希望には、
銀貨一枚の価値さえないのだということを忘れないこと。」
(前出:「マジックストーリー」より)
について、
私は、こう思う。
まさしく
「今、ここ」の大切さを伝えているということだ。
漠然とした永遠に来ない未来に安易に期待することには、
意味も価値もないことを示唆している。
つまり「今、ここ」にあるチャンスに、
しっかり一歩踏み出すことの重要性を伝えているメッセージだ。
現在の思いを犠牲にし、あるいは我慢をしてはならないと。
これは成功者たちの多くのメッセージに掲げられている概念だ。
あるいは過去に固執することも意味がないと。
私たちすべては、今、この瞬間、瞬間を、生きているということの意味を
受容し、理解する必要があると述べている。
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