この物理的現実は、あまりにもシンプルだった。私は、以前にも類するようなことで、そう記述させていただいたことがある。私たちの周りには、驚くべきシンプルな法則のみあるだけなのだという自覚が、いま私の気づきとして確信となった。
その大元にあるのが、やはり
「思考は現実化する」(ナポレオン・ヒル)なのだ。
そして、その事実を元にした私の最高の気づきとは、
成功するためには、
まず何をおいても、
「充足」を知るということだった。たったこれだけなのだ。
この「充足を知る」という概念は、多くの成功法則の中で、当たり前のように語られているのだが。それなりにとても重要であることは、伝えられているのだが。
そこが、もっとも重要であることを、
充分に知らしめてくれてはいないように、私には感じている。
「充足」に対比する言葉として、
「不足」あるいは「足りていないという思い」という言葉がある。
このように書くと、私たちは、「不足」のもたらす弊害については、
非常によく馴染んでいる。現に今だって、その思いに、現実的に苦しんでいて。
不足については、よく向き合っているのだ。
そして、成功法則の本には、その「不足の感情」については、
ページを割いて、充分なほどの説明もなされている。
ネガティブな概念は、私たちにとって、受け入れやすいのだ。
意識が「不足」にばかり向けられている間に、
「不足」の向こう側に対比としてある「充足」については、つい希薄になってしまうのだ。
冒頭、「この物理的現実は、あまりにもシンプルだった。」と自分の思いを
書かせていただいた。
あくまでも私の思いだが…。確信を持っている。やっと、その実感を持てた。
ついては、
それに補填して書かせていただくと、次のようになる。
物理的現実は、あまりにもシンプルなのだが、
それをシンプルではないように見せているものがある。
それが、
物理的現実そのもののにあって、変化の遅さに原因があるのだ。
私たちは、よく
「世の中は、そんなに甘くないし、簡単じゃない」というようなことを口ばし立ったりするが。
この言葉の背景には、
物理的な現実の変化の遅さを、まったく自覚していないで、ただ単に挫折し、
早々に、打ちのめされて自らの力はとるに足りない無力なものだと諦めを吐露して、
発している場合が多いと思う。
さらに、もうひとつ、
物理的現実がシンプルでないように感じさせているものに、
外的世界の影響をもろに受けて尤もらしく反応する私たちの理性がある。
その理性こそは、物理的現実のシンプルさを、
制限つきの思考で、より複雑に見せてて惑わしている片棒担ぎなのだ。
私は、今あえて注目し、重視すべきだと思っているのは、
不足でなく、「充足」への思いを大切にすることこそが、成功への近道であり、
最高の概念だと思っている。
「ザ・シークレット」(ロンダ・バンーン著 山川紘矢+亜希子・佐野美代子[訳] 角川書店)に登場しているジョー・ビタリー博士は、
「充足」に「感謝の心」をもって望む大切さについて、次のように述べている。
「自分がすでに持っているものに対して感謝し始めるとさらに
良いものを引き寄せます。
もっと感謝したくなるような更に良いものがやってくるのです。」
(前出 「ザ・シークレット」ロンダ・バンーン著 山川紘矢+亜希子・佐野美代子[訳]
角川書店) :p127より引用)
このメッセージが、なぜ重要だと私は思っているのか。
DVD版でもそうだが、ビタリー博士は、割とスマートにこのメッセージを述べている。
しかし、
このメッセージは、ものすごい力を持っているのだ。
なぜなら、「すでに持っているものに対して感謝」するとは、
思考が、充足に向けられており、そのことが、原因を創出しているのだ。
しかも、感謝をすることで、感謝の力まで、後押しして力を注ぎ込んでいることになる。
感謝の力については、前出著書のp123からの詳述をお読みいただきたいが、
その中から、あえて、感謝の力の持つ意味として、以下の文言を引用させていただこうと思う。
引用の引用だが、
「感謝すると自分の思いと宇宙の創造エネルギーが密接に調和すると、
考えたことがありますか。」
(前出:「ザ・シークレット」(ロンダ・バンーン著 山川紘矢+亜希子・佐野美代子[訳]
角川書店より P123の ウォレス・ワトルズの言葉 を引用の引用)
充足にフォーカスすること、プラスして「感謝の力」を上乗せして、
そこに集中することは、「原因」の後の、よりふさわしい結果を、必ず招くことになるだろう。
そうなれば、物理的現実は、より望む理想的な姿に、思いのほか早く変わっていくのだろう。