出発前にフィリピン事情をいろいろ調べた
私が初めてフィリピンに行ったのは、2005年のことだ。彼女と現地の空港で会う約束をしてから、あわただしくほぼ一週間で、フィリピンに行くことになった。
それまで、単独で、海外に行ったことがない私は、当然、ネットで、フィリピンのことを調べた。だが、この時期は、まだそう期待通りに様々な情報などなかった。
今そのホームページは見当たらないが、フィリピン女性と結婚したある男性のフィリピン事情を読んで、少し困惑した。そして、実際に、フィリピンに行ってみると、その方の説明してあったような状態は、ほぼ同様だったことだ。
で、まだ旅立てない日本で、その人のWeb情報を見て、結構ショックだったのが、トイレ事情だった。モノがモノなので、詳しく述べないが。大雑把な言い方をするので、ある程度想像していただきたい。
トイレ事情は、文化の違いを思い知る
トイレを簡単に説明すると、2畳ぐらいのスペースがあって、シャワーの蛇口がある。そして、トイレと水桶、ひしゃく。そして、石鹸だ。
はっきり言って、彼女のお宅へ行ったときは、事前のWebの情報よりかはかなりマシだった。
おそらく、それは、彼女が日本へ出稼ぎに来て、日本の文化に影響を受けたためだと、私は感じた。
ただ、上述したように、Webサイトの情報のように、黒いポリバケツがあって、そこに水が注ぎ継がれていた。ひしゃくもあった。シャワーも、水量が少ないが、一応出る。これも、Webサイトの情報とは、異なりマシだった。
ただし、シャワーと言っても、井戸水を力のないポンプでくみ上げているため、水量は、日本でいう水道には、遠く及ばないほどの細い水量だった。
フィリピンでは、トイレットペーパーを使う習慣がないので、その黒いポリバケツとひしゃくで、清潔を保つことになる。
シャワーとは
そのため、一般的には、トイレはシャワールームと一緒のことが多く、トイレ自体も水浸しになりやすい。シャワーは、ひしゃくで身体を洗い流すということだ。シャワーの蛇口から、お湯が出て、水も出るなどというものは、常夏のフィリピンの家庭にはない。もう一度、言うが。ひしゃくで、身体に水をかけることが、「シャワー」なのだ。
身体に水をぶっかける。水浴びをするということが、シャワーなので、トイレ自体が水浸しになりやすい。
彼女の家のトイレ、いわゆる便器は、トイレの水槽もあり、便座もある。だが、水浸しになりやすい。
そして、私が最初に行ったとき、もちろん、覚悟を決めていたので、悪い予想より、好条件だった。しかし、思い込みがあって。
つまり、Webサイトの情報では、トイレは、バケツの水で、流すものだと思っていた。
実は、彼女のうちのものは、水圧が低いが、トイレ水槽の水が押し流がすのだというこを、数回、訪問して分かった。当初は、原始的に、バケツの水で、押し流していた。
フィリピンでは、気温が、夕方でも30度近くあり、水浴びができるので、お湯がなくても、なんとかなれるものだ。
数日、ともに生活していると、こんなものだと納得ができる。
フィリピンのトイレには、便座がないことがある
どうしても触れにくい話があるが、それを言おう。
彼女の家のトイレには、便座がある。
ところが、世帯の事情によっては、便座がない。
特に、ローカルな食堂のレストランなどでも、同様だ。
とういうことか?
盗まれたりすることがあるため、便座をつけないのだ。
あるいは、下層の人々は、そこにお金をかけられないという事情もある。
繰り返しになるが、
どんな状態かといえば、便器に、便座がない状態だ。
えッ!それって、どうやってするの…。
これ以上、踏み込みたくないが、あえて言うなら、人それぞれだということだ。
特に、器用な方は、便器の上に乗ってしまう人もいるらしい。
いい意味で、変わりつつあるトイレ事情
その意味で、商業施設や公的な場所のトイレは、ある程度きちんとしており、便座は、あるが。
そうしたものが増えているが、整ってきつつあるが。それでも。ローカルなところや、古い民家などの一般家庭などでは、いろいろあるということだ。
私は、フィリピンに行ったとき、写真を撮ればよかったと思うが、場所が場所なだけに、そんなことすら思いつかなかった。だいぶ生活も向上しているようだが…。もう数年で、こうした状態は、大きく変わるだろう…。