夢見心地☆物理的現実の謎を解き明かすかもしれない無限ループ $19#0002

夢見空間

YouTubeの動画には、ゲームの動画配信がある。その中に、
秀逸なゲームの作品として「PT」がある。
動画配信としては、

配信名:”あまり驚かないガッチマンはホラーゲームばかりやっている”
の 前半、
【実況】P.T.(サイレントヒル)がめっちゃ怖かった
と後半の
【実況】P.T.(サイレントヒル)がめっちゃ怖かった :クリア

がおもしろい。

『P.T.』は、サバイバル・ホラーのジャンルに属するゲームで。
2014年に小島プロダクション制作でコナミにより一時的に
無償配信されたゲームのようだ。

その製作には、ゲームの出来や人気、評価、影響力とは別な部分で、
なぜか制作中止を含む不可解さの部分を残している。
それも相乗効果になって、さらに作品の評価に繋がっているようでもある。

このゲームは、単純に、幽霊のような存在の姿におびえながら、
無人の部屋の廊下を主観移動するだけのゲームだが。
廊下を歩きながら、扉まで突き進んでも、再び、同じ廊下へ戻される。

それが無限ループにより、永遠のように繰り返される。
何度も同じ部屋の廊下を歩きながら、
この屋敷から抜け出す方法がわからないということが、
ひたすら恐怖を煽る作品となっている。

私が、このゲームの動画配信にもっとも興味を持ち惹かれたのは、
オープニングのメッセージや無限ループの設定とその意味にあった。

そのメッセージが、次の通りだ。

「気をつけろ!そのドアの隙間は、
 分断された現実(セパレートリアリティ)だ。」
(『P.T.』小島秀夫監督 小島プロダクション制作より 引用)

勿体をつけず。本質を突いた話をしよう。
ゲームの詳細等は、直接、動画配信などで確認していただきたい。

このゲームの無限ループは、
無限に存在するパラレルワードの存在を意味する。
その認識をもつとき、このゲームの示唆しているものが、
あまりに深く鋭いことに驚かされるだろう。

無限ループで、繰り返される廊下そのものは、私たちの日常そのものだともいえる。
ゲームは、ホラーゲームなので、
幽霊などや目に見えない存在の違和感のある空気感があり、
それが廊下に漂うが。私たちの現実も、実は、同じ毎日のパターン化された中に、
怖いことも、楽しいことも、怒りに満ちる瞬間や、喜びにあふれる瞬間なども、
含んでいる。起きている。
あるいは、何も起きていないようにも見えても、詳細の異なることが起きている。
繰り返される日々は、平凡なようでいて、毎日同じようなことが起きているように見えて、
実は確実に、昨日とは何かが違うことが起きている。

このゲームは、ホラーの設定で、それを暗示している。

そして、このパターン化され繰り返される毎日は、
私たちが、パラレルワールドを突き進んでいることを意味する。

同じように見える毎日の固定観念が醸成されるとともに、
それが制限となり、その固定観念に相応した同じような毎日を再び作り出すのだ。

思考=思い込みが、つまり現実化するのだ。

そしてこのゲームの秀逸さは、ゲームをクリアしたときに、
そこで、再び、謎めいたメッセージがエンディングで言い渡される。

それが、

「親父は退屈な人だったよ

 毎日同じような飯を食い
 同じような服を着て
 同じようなゲームで遊んでた」
(『P.T.』小島秀夫監督 小島プロダクション制作より 引用)

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