誰でも、さほど意識せずにこの黄金のテコを使っている。
特に、
神頼みはその一つとも言えるだろう。
黄金のテコとは、自己暗示のことだ。
マーク・フィッシャーが、彼の著作である「お金持ちになる人の心の法則」の
第8の心の法則として、取り上げたものがこの自己暗示だ。
富を得るための心の法則として、
法則はすべてで、12の法則を挙げている。
マーク・フィッシャーは、本来はストーリー作家思考のようで、世界的なベスト・セラー「成功の掟」の3部作がある。
この作品は、成功哲学を基礎にした物語で、挫折と貧しさに苦しむ青年が、ふとしたことで、謎めいたミリオネアと出会い自ら成功へ向けて立ち直る物語だ。
ストーリー全体に自己啓発への彼の哲学が滲んでいる。
この作品を読んだ後、数年前(2007年から2008年頃だろう)のことだが。
私は、ぜひ、彼の自己啓発本―小説の形式をとらないダイレクトなメッセージによる著作はないものかと探した。
そして、すぐに
ディスカヴァーから、前出「お金持ちになる人の心の法則」の著作を見つけた。
作家だけに、文章は極めて分かりやすい言葉で書かれている。当然、翻訳者(橋本美穂)の力も大きいだろう。
冒頭、黄金のテコは、誰でも使っていると書いた。
さらに、私は、神頼みはその一つだとも主張した。
神頼みという言い方には、どこか侮蔑とご都合主義を含んだニュアンスがある。
つまり神様に、およそ信仰心のほとんどないものが、にわかに頼んでも、もとより願い事など叶うはずがないという意味が背後にある。
自分の困った時だけ、神に懇願することを、懇願する自身も、第3者にとっても冷ややかに見ているところがあるからだ。
いずれにせよ、実は、神頼みの成否の如何はともかく、結果を出しているものだ。
神頼みは、どれだけ熱心にやるかで、案外成否を左右しているのだと確信する。
はっきり言おう。寛大な神様が結果を出してくれるのではない。
自分が結果を生み出しているのだということだ。
どれだけ、望む結果に対し、誠意をもって集中したかなのだと思う。
しかし、多くの場合の神頼みは失敗は、およそ数回程度の刹那的なものが多い。
誇張して言うが、
そのことのために、100万回祈りましたというのは、皆無に近いほど聞かない。
実際、我々の周りに
”私は、神頼みを100万回しましたと公言する人はいない。”
茶化され笑われるのがオチだ。
だが、私は、神頼みを100万回もすれば、
もしそれだけ誠信誠意に熱心に行えば、どんな願い事も叶いやすくなると心底に思っている。
神頼みが自己暗示に昇華すればの話だ。
上述した誠信誠意というのは、自分に限界を設けず、結果を信ずる心があれば、それは、自分自身への自己暗示に変わる。
心の作用・反作用のスィッチが入るからだ。
心の作用が自己暗示であり、反作用が望む結果だ。
「お金持ちになる人の心の法則」(マーク・フィッシャー著 橋本美穂 訳 ディスカヴァー)
の第8の心の法則では、
自己暗示の効用を述べている。そしてまさに”黄金のテコ”だと。
さらに彼は、
「何が素晴らしいかというと、
その効力を信じていなくても
効果があることだ。」
(「お金持ちになる人の心の法則」マーク・フィッシャー著 橋本美穂 訳 ディスカヴァーより引用)
と強調し、
「そのテレビを消して(大丈夫、テレビを観なくても死なないから!)、お気に入りのソファに座って、リラックスをして深呼吸をし、この魔法の呪文を唱えてほしい。
『私は、日々あらゆる面で向上しつつある!』
ぜひ、やってみてほしい。心の底からお願いする。」
(「お金持ちになる人の心の法則」マーク・フィッシャー著 橋本美穂 訳 ディスカヴァーより引用)
とまで、訴えている。
私は、日々あらゆる面で向上しつつある!
私は、日々あらゆる面で向上しつつある!
………
私は、日々あらゆる面で向上しつつある!
そして、
私は、マーク・フィッシャーの言うように、
実践し、
文字どおり、
日々向上しつつある。