2004年ごろ、私は、ネットショップ販売がしたいと思っていた。
分野ははっきりしていて、
当時は、学習教材の販売ができたらいいなと、漠然と思っていた。
そんなあるとき、知人から、入試問題の学習教材のCD-ROM販売をしてみないかと誘われた。それは、願ってもないチャンスだった。
何となく思っていたことが、いわゆる現実化した瞬間だ。この頃は、思いの現実化などという考えはしておらず、ただ偶然の偶然でその機会を得たぐらいにしか考えていなかった。
ところで、
2004年ごろと言えば、まだネットは黎明期で、ホームぺージがまだまだ少なく、
また、ネットショップもまだ一部しかなかった。そしてネットショップには、
どこか怪しい雰囲気もあった時代だ。
私は、誘われた友人に「そんなもの売れんのかな…」などと、訝しんだことを、
多少覚えている。そういう時代だった。
ところが、ホームぺージを作って、およそ半年の年明けには、
そこそこオーダーが来るようになった。「へえー、売れるんだ…」と思った。
初月は、2-3万円程度だったが、フリーランスの個人事業者だった私にはありがたかった。
ネットでモノが売れるということに感激したものだ。
次第に、注文の引き合いも多くなっていった。
そのビジネスは、入試問題ということもあり、春先にライフサイクルを終える。
それは、のちになって、データが取れるようになって、傾向が分かるようなった。
右肩上がりで、注文が多くなってくると、
案外ビジネスとしてやっていけるのではないかと、欲が出てきた。
しかしメーカーものを、仕入れ販売するので、相当数を売らないと、
ビジネスとしては厳しかった。
それでも売れるという日々の体験が、生々しくうれしかった。
ただしネット販売なので、直接販路を持っていたわけではないので、全てがネット頼みという側面があった。また売上はあっても、そこからの何パーセントかの販売手数料をいただいていたので、これだけで食べていけるというには、少し難しかった。
したがって、yahooやgoogleで、
キーワード検索した時に、常に上位でないと、売れ行きは伸びない。
私は、早くからネットに精通はしていたので、当時は簡単に上位を独占していた。
メーカーを超えて、常にトップだったので。販売は、右肩上がりで
売れていた。メーカーの社長からも、「お前んとこ、よく売れるな」と、
やっかみに近い、誉め言葉を受けた。
私に販売を進めた友人が、メーカーとトラブルを起こすカタチで辞めたので、
その辺の不満が私に向けられていたという事情が背景にはあった。
悪く言えば、友人と私が、作為的に何かしているのではないかという疑問を常に持っていたようだ。
それは、全くのメーカー社長の誤解だった。この方は、年齢が当時60代の方であり、ネットどころか、PCのことなどほとんど分からなかった。私に対する見方は、機械音痴だったことによる妙な言いがかりと偏見に過ぎなかった。
他方で、そんな私にある種の不安があった。
メーカー側のスタッフが、辞めたり入ってきたりが多く、その分、PCに長けた人物は、
徐々に増えてきた。バリバリのプログラマーのような人物もいた。
細かいことはいろいろ事情があって言えないが、このビジネスに対する不安も、年々増えてきた。その筆頭にあるのが、私のホームぺージで。いつまで上位1番でいられるかということに対する不安があった。
2番目には、製品も様々な社会的な制限、特に著作権などとの絡みで、転載できないことが多くなり、削除される内容も増えてきた。収録内容が希薄になる一方で、製品価格は、どんどん上り、製品としての価値がだんだん下がってきたこともある。
そんな思いを抱いているうちに、私の検索順位が3番手などに落ちることがあった。
googleのアルゴリズムの変更などによる変動だ。
そして、数年前、ついにメーカーに上位をダッシュされ、大手販売社などの参入もあり、
私のホームぺージは、3位以下になった。3位をキープすることも難しくなった。
急激に、売り上げが激落ちした。どうやっても、検索順位を元に戻すことができない。
上位に上げることはできず、ついに、2年ほど前に、メーカー社長に販売の
ギブアップを告げた。
メーカーに対しても未払金を作ってしまい迷惑をかけるようになってしまった。
既にメーカー側とは話はついているが。撤退するにも雑多な困難が残った。
こうした私の身に起きたことは、いつか抱いていた不安の思いを結果として、
現実の世界で見るようになったものだと思っている。
ジョー・ビタリー博士(訳者によって、ジョー・ヴィタレーと呼ぶ方もいる)の
宇宙スイッチの著作に、大いなる示唆があることを見つけた。
「どのような状況に置かれているのであれ、あなたのなかの何かが、
その状況を創り出しているのです。」
(「宇宙スイッチ」ジョー・ヴィタレー【著】 住 友進【訳】サンマーク出版)
★戻る | ★前日の記事を読む
★過去リンク
夢見についての気づき 2020年版 Index(古い順より)
https://isle23ch.com/philippines-pilipin/yumemi/1084/
夢見についての気づき 2019年版 Index(古い順より)
https://isle23ch.com/philippines-pilipin/2798/