心の貧しさは、いろいろな弊害を生む。
ジョセフ・マーフィー博士は、著書で「宇宙はあなたの祈りに従う」(奥野節子/訳ダイヤモンド社)絶対に見落とせない重要な示唆をしている。
自分自身を貶めるネガティブな自己評価についての指摘だ。
それは、自分自身を価値のないものと思い込むことで、
”心の貧しさの思い”が、思わぬ形で不運を呼び込むというものだ。
≪富への道 の章 ≫(「宇宙はあなたの祈りに従う」奥野節子/訳ダイヤモンド社)の小見出し
”●必要なものは必ず与えられる (前出p118)”の中で、
ロンドンにマーフィー博士が滞在していた折、
訪ねて来た「絶望的なほどお金に困っている」(前出より引用)男性の話を取り上げている。
その男性は、潜在意識の無限の力については、ある程度の知識を心得ており、
自身を内省する力を発揮することで、その原因を掘り下げることができた。
「絶望的なほどお金に困っている」その原因が導き出されたのは、
自分自身の生まれた意味を改めて問うことだった。
その男性は、これまでの人生は、生まれたときから、
愛に満ちた母や父に守られ不自由なく育てられた。
やがて成人し、恵まれた仕事と収入を得るなど、
すべては、順風満帆で、祝福されてきた存在そのものであったと理解する。
そういう自分の在り方にも拘らず、
たまたま職場で雇い主とぶつかり退職したことで、
「絶望的なほどお金に困っている」状態になってしまう…。
急に訪れた自分の人生の歯車が狂うという事態に、
どこか筋の通らない理不尽なものがあると気づきを得た。
結果、その答えを導き出す。
それは、
「自分を価値のない者だと思うことで、自ら(神の)供給を断ち切ってしまった」( 「宇宙はあなたの祈りに従う」奥野節子/訳ダイヤモンド社 より引用)ことが、原因であると思い至ったことにある。
マーフィー博士は、その男性が前述のような悟りを得れるようとの願いを込めて、
次の文言を毎日くり返し唱えるよう奨めた。
「神は私の供給の源であり、私の望みのすべては、
いかなる時も、いかなる場所でも満たされている。」
(「宇宙はあなたの祈りに従う」奥野節子/訳ダイヤモンド社 p119より引用)
この言葉により、その男性は、彼が心を開くのにふさわしい形で内省することができた。
私たちにも重要な言葉だ。
なぜなら、
この文言は、私たちが「無限の知性によって生かされていること」を知らしめる言葉だからだ。
さらに、マーフィー博士は、
次のように言う、
「自然がどれほど豊かで、恵み深いものかに気づき」「人は意識的に、内なる力と存在につながり、自分の欲求を満たすような強さ、活力などを受け取らなければならないのです。」
(「宇宙はあなたの祈りに従う」奥野節子/訳ダイヤモンド社)と示唆している。
これこそ本物の珠玉のメッセージだと私は思う。
神という言葉に抵抗があれば、無限の知性に置き換えても良いことだ。
マーフィー博士は、この文言について、
「人生の中で必要とされるあらゆる物質的な豊かさを実現するための、本当に確実な方法」
(「宇宙はあなたの祈りに従う」奥野節子/訳ダイヤモンド社 p119より引用)だと述べている。