ジェフ・ケラーに深い関心を持ったのは、「夢をかなえる人生のガイドブック」(弓場 隆[訳] ソフトバンククリエイティブ)の本を手にした時からだ。
地元の大きな本屋の書棚に、上の方に、さり気なく並んでいた。ミルクの色の生地目風の本の装丁だ。
”人生のガイドブック”か…と、その本のどこか洒落たタイトルに惹かれたが、あえて手にすることもなかった。それでも、その本は、きっと私がその本を買ってくれるだろうということを確信し待っているかのように、そこにあった。ほんとうだ。
しかし、私は、本屋に来るたびに、何度かその本を下から眺めては、何日かが過ぎた。
そして、ようやく買ってみようと思った。
手にして、読んでみて思いのほか素晴らしかった。待っていてくれてありがとう。
この本から深い価値を感じさせてくれたのが、特に、自尊心についての項目だ。際立っていた。
直接的ではない部分も含めて、成功法則との重要な関係で、本全体の調子として自尊心の大切さがよく滲み出ている。
これまで自尊心について、これほどまでに真面目に向き合う本とは出合っていなかったように思うので、なおさらその指摘が新鮮で、ありがったかった。
この本の中の12番目の項目には、はっきりと、
≪自尊心と成功との関係≫の章がある。
「自尊心は人生のあらゆる分野に重大な影響を与える。たとえば仕事の成功の度合いや、
あなたが引き寄せる異性との関係の質まで影響を与える。」
(前出「夢をかなえる人生のガイドブック」より引用)
と冒頭、切り出している。
そして、
「自尊心とは、自分の人間としての価値を認める気持ちのことである」
(前出「夢をかなえる人生のガイドブック」より引用)
と、定義付けする。
言うまでもなく「自尊心」と「自己愛やうぬぼれ」は区別されるものだ。
ジェフ・ケラー氏自身、「自己愛やうぬぼれ」は、低レベルな感情がそれを生み出すと言い切っており「自己愛やうぬぼれ」の基本的なスタンスは、自信のなさが裏返しで、他の人を見下すことにより自分を高めようとする姿勢が見て取れるとしている。
「自尊心の度合いを把握するなら、『自分は人生で何を得るに値するか?』」
(前出「夢をかなえる人生のガイドブック」より引用)
と自問するといい言う。
「自尊心が低く、『自分は愛されていない』と感じているなら、
あなたはそれを確信させる人たちや出来事を引き寄せる。
それは、まるで『私は自分が好きでなく、あまり価値のない人間だ』という
シグナルを発信しているかのようだ。」
(前出「夢をかなえる人生のガイドブック」より引用)
としている。
そんなシグナルを発信していれば、”類は、友を呼ぶ。”で、それなりの人たちが自分の周りに増えるということだ。こうした感情で、成功者などになれるはずがない。
自尊心は、多くの場合、子ども時代に自身の周囲から影響を受け、特に両親の影響は大で、不幸にして捻じ曲げられて植えつけられてしまうと、ネガティブな低い自尊心を持つ。
私も、母の影響を強く受けた。それは、母の愛情の裏返しとしていまは理解しているが、
繰り返し、母の生活苦についてのネガティブな思いを聞かされた影響は、私自身の心の中に、その後も私自身の生活観に色濃く残った。
だが、それは私のとっては貴重な、文字通り貴重な経験と、目に見えない財産でもある。
母はすでに他界してしまったが、私は母に深く深く感謝している。誇らしくさえ思っている。その母と過ごした長い期間があって、逆説的に、いま私は、成功法則の学びと喜びを得ているのだから。
ジェフ・ケラー氏が指摘しているが、仮に、好むと好まざるとに関わらず、そうした負の経験や思い込みや考えを植えつけてしまったとしても、社会に出て、責任ある立場になれば、それは、誰々のせいだということは許されない。
なぜなら、周囲から影響を受ける子ども時代は、仕方ないとしても、大人になれば、自分自身の責任において、物事を判断し、その取捨選択の責任と自由は私たち自身にあるからだ。
私は、その示唆に心から賛成する。
ジェフ・ケラー氏は、自尊心を高めるステップ9を紹介しているが、その中心的なものをひとつ紹介しておく。
「ステップ4 自尊心を高めるセリフを言う」
だ。
メモ用紙などのような小さな紙に、
「私は最高の人生を送る価値のある人間だ」
(前出「夢をかなえる人生のガイドブック」より引用)
と書いて、それを日常的に携帯し、
朝晩などに、唱えるべきだと勧めている。
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