私が、通い続けた「インパクト(仮称)」には、
彼女を含め、ほぼ10人程度のフィリピーナが居た。
店が閉じられる間近には、人数が2-3人ほど、減ったようにも思う。
営業的な問題があったのだろうと思う。
こんなローカルな街に、なぜフィリピンパブがあるのか、そこが不思議に思ったし。
他人事ながら、余計な心配をした。
私が通い始めていた頃は、それでも、5卓か6卓程度のテーブルが、
埋まっていたし、ある程度は、客もいて賑わっていた。
周辺のJR駅にも、またこの私鉄沿線の近くにも、
フィリピンパブが、一時的に出現した。
この「インパクト(仮称)」店で、それなりに観察していると、
私を含めた常連というような人たちが、チラホラ現れてきた。
ただし、私のように頻繁に出没する者は、さすがにいない。
何度も言うが、私の経済は、相当にひっ迫していた。
ある時、
そんな私に知恵が授かる。ある友人に連絡をした。
年齢は、私より、3才程度年下だが、かなり女好きの友人が居た。
彼は、私とある意味、同期で、映像の世界に入った友人だ。
それは、
私がフリーランスになるずっと以前の二昔前の話で。
それぞれに映像の世界に入ったばかりの頃のことだ。
私が、直接、CMなどを手掛ける映像制作のプロダクションに入ったのに対して、
彼は、TV番組主体の制作会社「F」に入った。
私は、当時大手電機メーカーの関連のグループ傘下の制作プロダクションに所属した。
そこでは、
TVCMや企業向けの製品紹介などの映像を中心に制作していた。
そこで、映像ディレクターとなれるよう制作部で仕事した。
友人は、業界の者ならある程度、知っている番組制作会社に所属したが、
半年で、そこを辞めた。かなりきつかったようだ。
そこでの話については、彼は何も語らなかった。
ともかく不快なことがあったらしい。理由を聞こうとしたが、話を濁していた。
私もそれ以上な聞かなかった。