私は、本を読むのが実に遅い。その一因は、著者の言いたいことを考えながら、
理解していくからだが。もう一つ、さすがに自分でも過ぎることがある。
それは本に、やたら線を引く、線だらけになるということだ。
赤いボールペンや黒など。あまり使わないが、青いボールペンのときもある。
手近にあったもので、従って、その都度に変わることもあり、
追加で線を引くことも多くなる。
自分でも笑ってしまうのは、線のない箇所の本文よりも、
線を引いたところのほうがよほど多かったりすることがあることだ。
だが、自分の性分からいうと、どうも線を引かないと、
読んだ気がしない。何か締りがないのだ。
で、その線を引くということで、
すでに線だらけの「宇宙スィッチ」(ジョー・ヴィタレー[著] 住友 進[訳] サンマーク出版)を開いてみた時に、あることに気づいた。
以前、読んで線を引いた箇所には、私にとって、もちろん重要度があるのだが。
今日、また読み返して、また違う箇所に関心が向いた。
当然、また線が増えた。
もっともオークションやブック・オフに売りに出す考えは固よりないので、
線が引いてあっても問題はないが、
さすがに、自分でも「あまり線が多いのはな…読みにくいかも…」と思いつつも、
まっ、そんなに読みにくくもないかと、また線を引いてしまう。
その線の追加した箇所だが、線を引くということはどうでも良いが、
この「宇宙スィッチ」の、ある指摘に改めて心が動いたのだ。
前出著書の中の≪より素晴らしいことを望みますか?≫の項目の中のメッセージだ。
まず、この項目の冒頭に次のような記述がある。
「あなたがやりたいこと、なりたいもの、欲しいものは、すべて宇宙に要求する
ことができます。しかし、宇宙はそれ以上のものを喜んで贈ってくれます。」
(前出「宇宙スィッチ」より引用)
と気前の良い嬉しい示唆がある。
その意味で、願いの後には、
以下の文言をつけ加えるべきだとしている。
「これか、それ以上のもの」
(前出「宇宙スィッチ」より引用)
「これか」というのは、自分が宇宙に告げた願いのリストを指す。
つまり、リストか、それ以上の結果をもたらして欲しいという要求するという意味だ。
そして「これか、それ以上のもの」の文言を付け加えることで、
宇宙による現実化を私たちが確信し信頼していると告げることになるという。
で、この言葉にどれほどの効果を期待できるのというと、
「宇宙には、あなたのエゴには見えない、大きな世界を高いところから見下ろすこと
ができるから」だという。
(前出「宇宙スィッチ」より引用)
従って、
「あなたが、自分の願いを宇宙に告げたなら、あとは心に自然と浮かんでくる衝動に
素直に従い、電話をしたり、手紙を書いたり、誰かを訪れたりしてください。」
(前出「宇宙スィッチ」より引用)
と記述している。
そうした基本的な概念を踏まえた上で、
私が、赤い線を追加で引いたのは、次の箇所だ。
「宇宙は、願望が実現する方向にあなたを連れていき、夢を手の届くところに
置いてくれるでしょう。」
のところだ。
私は、私自身の思いから、強くこのメッセージに共感できる。
これは、私たちは、私たちの望むように導いてくれているという意味だ。
「いや、冗談じゃない。自分は、望んでいるような状態には、なっていない!」と
いまの生活に対し、不平・不満に満ち溢れた状況・状態を背負って、
声高に否定する者もいるだろう。
しかし、私は、自分自身の内省をもちろん含めつつ、
私たちは自分の思ったとおりに、宇宙の大いなる力に導かれているのだと深く感じる。
なぜなら宇宙の大いなる力は、それが、本人にとって結果、良いことなのか、
あるいは望んでいないことなのかどうかをまるで判断しないということにある。
ただ大いなる宇宙は、ひたすら、
私たちが潜在的に選択し、フォーカスしていることを実直に現実化しているだけだということ。
そのことは、一方で、
いま私たちが望まない惨めな状況・状態にあるとしたら、恐らく、それを望んでいなかったとしても、それが確かであっても、その気持ちよりもずっと、日々の生活の中で、不平・不満・心配・不安、疑念、怒り、恐れなどのいずれかにフォーカスをしていたということだと思う。
だとしても、
もう一箇所、追加で線を引いた箇所がある。
それは、総じて言うなら、大いなる宇宙は、私たちを決して見捨てているわけではないのだ。
もっと深い慈愛があるということだ。
それを示す、メッセージがある。
「自分に起こったことは、すべていいことだと信じることです。」
(前出「宇宙スィッチ」より引用)
よほど、世の中に対する不信や悪意に満ちた考えでもしなければ、私たちの根っ子には、
より良く人生を生きたいという素直で切なる願いがある。
「心の法則」を理解していないために、たまたま望まないものにフォーカスしてしまったせいで、その現実化がなされてしまったとしても。
大いなる力の宇宙は、私たちを遠回りさせてでも私たちの成長を図り、
より良いあり方の方へと、最善に導いてくれているものだということを信じるべきだろう。
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