私たちが、何かしら行動を起こそうと思うとき、誰でもそうだと思うが、
大なり小なり慎重になる。
好んで失敗しようと思う者などいないからだ。
……。
そして結果が出る。
慎重に準備したつもりで、もちろん、成功することもあるだろうが、
概ね失敗することも多い。
なぜ、失敗するのか。
としても結果は、きちんと出ている。
そこを見誤ってはいけないようだ。
で、失敗したことにより、大概、一時的に気持ちを塞いでしまうが。
その心の背景を見直すと、
そこには、望んでいた結果に対して、
思惑が大きく違ったというだけの結果に過ぎないことがわかる。
もちろんそれなりのリスクを負うことも、当然あるだろうが。
しかし、宇宙の法則は、私たちの「原因」に対して、
実に、生真面目に、誠実に、
必ず結果を返してくれているのだという事実を識る必要がある。
とするなら、私たちは、宇宙のこの法則、大原則を望む結果を得るために
もっと有効に活用すべきだろうと思う。
で、話を元に戻そう。
失敗だと考えるのはなぜか、
すでに述べてきたように望んでいた結果と現実の成果が異なっていたということへの
不満や嘆きの対象となるからだろう。
「誰でもできるけれど、ごくわずかな人しか実行していない成功法則」(ジム・ドノヴァン[著] 桜田 直美[訳] Discover)
の著者ジム・ドノヴァン氏の≪50 失敗など存在しないと考える≫の項目には、
示唆に富んでいる記述がある。
「(行動を起こしたとき、)期待していた成果とは違うかもしれないが、
成果であることには変わりない。そう、あなたは決して失敗などしないのだ。」
(前出「誰でもできるけれど、ごくわずかな人しか実行していない成功法則」より引用)
と述べている。その上で、
「失敗する恐怖のせいで、行動すら起こさない人があまりにたくさんいる。
独立して自分でビジネスを始める場合は、特にそうだ。」
(前出「誰でもできるけれど、ごくわずかな人しか実行していない成功法則」より引用)
と私たちが、まだ始めてもいないことに対して、成果を受け取る前段階で気後れしてしまうことに著作では、一定の理解を示しながら、注意をしている。
この気後れについては、ドノヴァン氏は、
「私たちのほとんどは、このような思考パターンを植えつけれているからだ。」
(前出「誰でもできるけれど、ごくわずかな人しか実行していない成功法則」より引用)
という。
さらに、成功者たちの裏事情をあげて、私たちに自分を見直す機会を与えてくれる。
「たとえ全員でないとしても、ほとんどの成功した起業家は途中でさまざまな困難に
直面している。だが彼らは、それらの困難を単なる一時的な後退だと考える。一方、
成功とは無縁の人々は、同じような困難を失敗だと考える。」
(前出「誰でもできるけれど、ごくわずかな人しか実行していない成功法則」より引用)
と。
「原因」と「結果」という宇宙の法則において、私たちのとるべき態度は、
実は、かなり、はっきりしていると言っていい。
私たちが、気を振るって行動した結果、あるいはその成果が、
仮に望む成果でないとしても、
決して、失敗だと考えてはいけないということだ。
成功するか、失敗するかは、
客観的に観れば、単なる技術論に過ぎない。
だが、その成果に対しての私たちのとるべき態度や振る舞いは、そのままでは済まない。
文字通り、成功者なのか。成功とは無縁のその他大勢になるかを振り分ける境界でもあるようだ。
【フィリピン・夢見メモ】
フィリピンの彼女が10年くらい前のある日、サリサリをやりたいと言ったことがある。サリサリとは、小さな雑貨屋だ。多くは食品を販売する。ほかにタバコやアルコール類などだ。正確に覚えていないが、2005年ごろだったのか。2006-2007年ごろだったのかもしれない。私は、彼女の前向きな姿勢に賛成した。立ち上げのための僅かな数万円程度の援も行った。というか、その程度で、簡単に店はできるのがすごいと思わされた。彼女には、4人のお兄さんたちがいて、決まった仕事はない。
その上で、彼女は1番上のお兄さんに、事実上、店を任せた。商品の仕入れは、隣の大きな街で、買ったものに若干上乗せして、販売しているので、ほとんど利益らしい利益はない。
そして、ビジネスの経験がないお兄さんなので、そこそこ人気もあり、売れていたが、自家償却もあり店をたたんだ。
というのも、農業主体の田舎のため、貧しい人も多く、米ができるまで、ほとんど現金がないご近所さんも多い。そこで、ツケ払いが多くなり、サリサリの店を開いても、現金が乏しくなるという悪循環があった。実際、彼女の田舎にサリサリは100メートルか200メートルくらいに一件の感じであったが。店を継続できないで閉じるところもあった。
彼女のサリサリも、2年弱で、一時辞めた。そして、再び、サリサリをやりたいということで、また数年後に始めた。その時も、当然サポートした。私は、やはり賛成した。
前に失敗したことを責めたりはしていない。どうして駄目だったのかとも聞かない。簡単に、想像ができたからだ。それでも、私は、良い経験をしていると思い、協力した。
そして、数年が経って、何とか、今でも継続しているが。品数が少なく苦労している。
自家償却の部分も、多少あるのかもしれない。それをまずいなと思っているようで改善はされているようだ。今度は、私の方が、経済的に厳しくなり、サポートできないでいる。
なんとか、それでも細々と続けているようだ。頑張ってほしいと思っている。私自身の経済の立て直しを含め、余裕が出てきたら、またサポートしたいと思っている。
としても、あれはダメだ、これはダメだなどと、あれこれ注文を付けるつもりは一切ない。
やりたいようにやればいい。自ら学んでいることだ。それでいい。失敗より学びの方が多いはずだ。次はきっとうまくいくだろう…と信じたい。またダメだったら、そこから始めればいい。
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