小さな赤い本は、次のように述べる。
「(私たちは)本当に身近にある自分の『力』に気づかず、
見過ごしているだけなのです。」
(「イット・ワークス 夢をかなえる赤い本」
RHJ[著] 三浦 哲[訳] SEIKOSHOBO(成甲書房)
と。
まもなく2020年東京オリンピックがやってくる。こんな言い方をするのは、何だが。
正直、『世界的規模の競技の祭典』は、実は、成功法則の考え方からすれば、ある意味、有害なものだと思えてならない。私の勝手な見方だ。
なぜなら、どの大会でもそうだが。
競技が始まれば、競技者が喜びを露わにする一方で、悔しさにまみれる者もいる。その二極の喜怒哀楽にくれる選手たちの表情をマスコミが競って捉るが。
この『世界的規模の競技の祭典』が私たちに示している有害なものとは、
決して感動のオブラートで、その有害さを包み込めるものではない。
実は、感動などと呼べるものではないと私は思っている。
ひとつの見方として、これだけ、常人離れした努力しなければ、栄冠を勝ち得ることはないということを、私たちにうんざりするほど、見せつけるのだから。
勝ち抜くために、極限まで身や技を研ぎ澄まし、難度に難度を重ねて鍛錬して、なお、時には、それでも望むべき栄冠を勝ち得ることができない者の方が圧倒的に多いからだ。
競技だと言ってしまえばそれまでだが。競技の性格は、
固より栄冠を獲得できる者は、ひとにぎりの限られた者のために祝すと言う事が前提になっている。勝者のためのものということだ。
これが、成功法則の見方からすれば、知らず知らずのうちに、間違ったメッセージを、まったく当然のように、私たちの心深くに刻み込んでいることになると思っている。その意味で有害だと思っている。
つまり、成功法則にとっては、富・幸福(=栄冠)は、有限でなく無限であるという立場だ。
だから奪い合わなくていい。この考え方を押し付けるつもりはない。あくまでも、私ごときが言っているので、気に食わない方は、無視すればいい。一つの示唆として、投げかけているだけのことだ。
私は、いま富と呼べないものは、いづれ、それは富に変わる可能性を十分、常に持っているという立場だ。
昔、最大手の鉄鋼メーカーの広報担当の方と、飲食をともにしたことがある。
その時に、伺った話で、ちょっと驚いたことがある。
地球の半分以上は鉄の成分でできているというのだ。資源としては、
圧倒的な資源量の多さに私は、ただ単にに驚いた。なるほど鉄鋼メーカーは、資源的には、
安定した基幹産業なのだなと思ったものだ。
私たちの日常は、いま鉄を必要としている。だが、それが、いつ鉄でないものに代用されるかは、時代の進化によるところが大きい。時代の進化は、歴史を見れば明らかだ。
資源や技術全般は、何かをもって必ず代用される。
その鉄についてさえ、私たちは、重大なことに、日頃、まったく気づいていない。
なんと鉄が、飛行機となって空を飛ぶという事実だ。鉄が空を飛ぶのだ。
それを可能にしたのは、私たちの内なる力の賜物だ。
私たちの常識では、有り得ないことが、今の時代には、飛躍がちゃんと起きている。
だから、いまどんな無価値に思えるものの、
いつ私たちの望むものへの状態に変えられないとは言えない。
その意味で、私たちは無限の資産を活かすことができるし、無尽蔵の資源を全宇宙的に持っている。本来、争う必要などないものだ。
そして、いま無価値なものを価値をあるものとして生み出せるのは、そのスピートを早めることを可能にするのは、私たちの内なる力をおいて他ない。
なのに、私たちは、私たの内側に潜む偉大なる力に、まだまだ十分気を使うこともなく、しかも資源は有限なものだという幻想に囚われている。それが、地球規模でのあらゆる矛盾とひずみをもたらしている。
私たちがなすべきは、争うことでなく協調・協力しあうことにある。
それが万人の問題の解決になることを受け入れるべきだと思っている。その意味で、国家次元の競技となっている五輪は、私たちを知らずのうちに、選手たちの活躍を通して、排他的な心を培っているように思えてならない。
本日のブログの少し話は、やや大上段に構えた格好になっているが。
私の意図としては、眉根を寄せて難しいことを言いたいわけではない。世間に波風を立てたいわけでもない。世間の関心にケチをつけたいのでもない。
改めて私たちは、
私たちの誰にも備わっている能力に気づくべきだと言いたいだけだ。
「わたしたちがなしとげてきたことのすべては、まず最初に心にイメージしてから
はじまったのです。だからこそ、もしあなたが望むものを手にしたかったら、
まずはそれをイメージすることです。」
(「宇宙を味方にしてお金に愛される法則」
ボブ・プロクター[著]岩元貴久[監訳] きこ書房)
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