ジェフ・ケラー氏のメッセージで、その意思が明確で、強力な示唆は、やはりネガティブな交友関係、職場関係についての対応の仕方だろう。
はっきり言えば、ネガティブな人たちとの付き合いを減らすか、避けるかを強く勧めている。私は、それに賛成しているし。
実践者でもある。
私自身を振り返ったとき、
いかにその交友関係がネガティブなものだったかをつくづく感じている。
かなり以前から、私は、私自身を変えたいと常に考えていた。
母が他界した20数年前、私にとっては非常に大きな転機になった。
そのころ、私は映像関係のフリーでの仕事をしていたが、世の中の景気とともに、
流され凋落している自分の姿をひたすら実感していた。
といって、映像の仕事以外に何ができるというような気力も器量も才能もないと
自信を失いかけ、ただ自分の無力さだけを大いに感じていた時期でもあった。
そして、生涯のほとんどを貧しさと苦難で生きた母の力強さを、
逆に思い知らされ、ショックも感じ、さらに、さらに自分の無力さを感じたものだった。
そんな一時期。映像関係の友人と夜遊びに走ったことがある。
夜遊びと言っても、実際は、女性のいるお店に出向いて飲み歩いたと言う程度だ。
彼は、ささやかな小規模な会社だったが、それなりに成功者の一人だった。彼とは、若い時からの友人で、彼の事情もそれなりによく知っていた。今から数年前には、(私だけがそう思っていただけだが、二人で伝説を作りたいと)地元のパブに、ほぼ毎晩のように、いや事実、毎晩だったが出かけたものだった。
ほぼ、通算で、2年くらい、そんな時期があった。
2軒目はいつも彼の奢りに頼った。
文字通り、飲み歩いたのだ。
だが、言っておくが、特別な伝説など、もちろんなかった。期待はしていたが。ほとんどそんなものはありはしなかった。
ほぼ、使った金額にしたらないに等しい。
結局、お互いの根っこの考え方がどうしても現れていたのだろうと思う。
彼は、カラオケのステージで歌えれば満足だったし、私は、あの薄暗い間接照明の中の光とあの他愛のない笑い声や会話などの喧騒、そうしたせつな的な時間の過ごし方が好きなだけだった。
所詮、それで私はほぼ満足し、良いと内心は思っていた。
私たちそれぞれの考えのとおりの深い本音の結果を導いていただけだ
というのも、今はよく分かる。
そして、
何にでも終わりはやってくる。
私と友人の関係にも、考え方の相違が徐々に明確になっていた。私は、気の置けない安らぐ友人だと思っていたが、彼は、彼の都合に合うだけの刹那的な遊び仲間だと思っていただけだったということが、かなり明確になった。
私は、生活に金銭的な影響が大いに出てきて、貯金の取り崩しどころか、ローンまで増えた。
生活の破綻が、急速に進んでいた。
このままの状態ではいけないことを感じていた。
また私自身からのみ言えば、考え方も、変わりつつあった。
何から読み始めたのかは、いま思い出せないが、少し前から、成功哲学の本を読み始めていた。
それを機に、双方とも連絡が途絶え始めていた。その間隔がだんだんに空き、
いつしか連絡をしなくなると、彼からも、飲みの誘いもなくなった。
まったく連絡もしなくなって、それから数年が経つ。
別に喧嘩をしたわけでもない。
金の切れ目が、縁の切れ目で、ただなるように消滅したのだ。その後は、
特に連絡をしていないので彼の消息は知らない。
「いつもうまくいく人の成功法則」
私自身が、成功法則本などを読み進めるうちに、徐々に、プラス思考という考え方に
支配されるようになった。対して、友人の考え方は、ネガティブだと思い始めていた。
それが、二人の距離を開ける要因のひとつでもあったろうと思っている。
だが、やはり、「金の切れ目が、縁の切れ目」なのだ。
もうこれ以上、私の経済が続かないことは、最大の原因になった。
私は、もちろん、その友人に感謝している。
彼と飲み歩いた経験は、楽しかったし、浦島太郎のような一時期の後だ。
気が付くと、それなりのローンもあり、逆境に立たされた。
その轍を踏んでいまがある。その学びがあって、ありがたい今がある。
ここまで、私のプライベートな話の一部を露わにしてしまったが。
私はそんな話をしたいのではない。
その学びがもたらしたものについての話がしたいのだ。
それがメインだ。
冒頭のジェフ・ケラー氏の話に戻りたい。
「いつもうまくいく人の成功法則」(ジェフ・ケラー[著] 弓場 隆[訳] ソフトバンク文庫)の≪56 交友関係を見直す≫と≪58 職場のネガティブな人たちから遠ざかる≫の章のそれぞれに注目したい。
≪56 交友関係を見直す≫では、ジェフ氏は、冒頭に次のように書いている。
「たとえ何年間も温めてきた友情関係であっても、それを時おり
見直すことは、ひじょうに大切である。
これは、ささいな問題ではない。あなたの時間を占領する
人たちは、あなたの心に大きな影響を及ぼすのだ。」
(前出:「いつもうまくいく人の成功法則」)
と、一見、冷淡な態度のように見えるかもしれない。
実際、ジェフ氏が講演などで、
そういうと、聴衆から
「思いやりに欠ける」
(前出:「いつもうまくいく人の成功法則」より引用)
などの批判や反論者が出ると言う。
だが、ジェフ氏は、言う。
「もちろん、あなたが最善だと思うことをすればいいし、
それぞれの状況には、それなりの事情というのもあるから、
それを考慮して対処しなければならい。」
(前出:「いつもうまくいく人の成功法則」より引用)
とした上で、
「ほとんどの場合、ネガティブな友人たちとつきあっても
彼らのプラスにならないだけでなく、あなたのプラスにもならない。
ほとんどのネガティブな人たちは自分を変えたいと思っていないから、
彼らと関わっているすべての人が損する。」
(前出:「いつもうまくいく人の成功法則」より引用)
という。私は、ジェフ氏の意見に賛成だ。
例は、適当ではないかもしれないが、こんなたとえができる。
「タバコをやめた者が、それまで親しくしていた喫煙者の中にいることは、
かなり苦痛だ。」
「更正を誓ったとき、それまで付き合っていた以前、変われない
不良仲間とは、やはり付き合えない。」
(前出:「いつもうまくいく人の成功法則」より引用)
実際、そういうものなのだ。
自分が、実際ポジティブな考え方を目指している時に、ネガティブな人と付き合うことは、
難しい。感情論や理想論を言っても意味がない。
実際、戦争も考え方の違いで起きている。
誤解を受けるといけないので、ジェフ氏の率直なメッセージを、もう一つ引用しておこう。
「私はここで、ネガティブな人がほかの人たちよりも、価値がない
というような判断をしているのではない。私が言っているのは、
ネガティブな人と交わっていると何らかの結果が生じるということだ。
その結果、どういうものか。
本来なら幸福になり、成功をおさめることができるかもしれないのに、
それが思うようにできなくなるということだ。」
(前出:「いつもうまくいく人の成功法則」より引用)
そして、
職場関係のネガティブな人たちとの関係だが、これも厄介な話だが。
私は、孤立を恐れず。マイペースで生きればよいと思っている。
ジェフ氏のメッセージは、強烈だ。
「どの職場にも、ネガティブな人が何人かはいる。(略)しかし、
わざわざ『破滅の預言者』たちといっしょに過ごすようなことを
してはならない。」
(前出:「いつもうまくいく人の成功法則」より引用)
と、さらに、
「たとえば、職場のネガティブな人たちとひんぱんに昼食をともに
しているのなら、それはやめた方がいい。彼らがすることといえば、
あなたの心をネガティブな気持ちでいっぱいにすることだけだからだ。」
(前出:「いつもうまくいく人の成功法則」より引用)
という。
私は、ネガティブな人との関わりは、時間をズラすことで、
一定の成果をあげることができると思っている。
さらに時間をズラして継続をすれば、さらなる成功へ導くこともできるだろうと思う。
ただし、こうしたことは半恒久化する必要ある。しかも、
一時的には、ゆり戻しも起きるのではと思っている。
個人的なことを言えば、ネガティブな人との関わりが、大いに激減された。
これはその相手を取り巻く人間関係にもちょっとした変化が起きていると言う事を意味する。
ややもすると、
一時的にちょっとした不快な事が起きるかもしれないが。
恐れずにいようと思う。
つけ込まれる非を与えないよう細心な注意をして、耐えれば、
すべては、少しずつ良い方向へ、必ず半恒久化するものだとも思っている。
★戻る | ★前日の記事を読む
★過去リンク
夢見についての気づき 2020年版 Index(古い順より)
https://isle23ch.com/philippines-pilipin/yumemi/1084/
夢見についての気づき 2019年版 Index(古い順より)
https://isle23ch.com/philippines-pilipin/2798/