この現実世界は、実は不思議な事だらけに満ち溢れている。
特に大自然の中から、不意にその学びを知らされることがある。
かなり前になるが、フリーの映像制作で、ある作品を手がけていた時にその思いを特に強くした。
私の知り合いのプロデューサーから依頼を受け、
小学館から発刊されたビデオで”21世紀こども百科ビデオ「ドラえもん いきもの大探険」 [VHS] ”の制作の一部を担当させていただいたことがある。残念ながら、この作品はすでに正規品としては販売されていない。
この作品の内容は、一言で言うなら、子どもが普段なら見ることのほとんどない昆虫たちなどの生態をたくさんの動画で紹介するものだ。まだ大山のぶ代さんがドラえもんの声、小原乃利子さんがのび太の声の吹き替えをしていたころの作品だった。
ドラえもんの簡単なアニメーションが作品の前後にあって、途中、ドラえもんとのび太がいろんな生き物の世界に探検するという話。
作品には大勢の方が関わっている。私などは、その中のほんの微力な一人に過ぎないが。
この作品に関わったことで、ちょっとした世界観を大きく変えた。
特に影響を受けたものといえば、その筆頭に、昆虫の擬態がある。
その擬態の特徴は、自分を周囲と同化させるというような意味がある。
私は、正直、成人してからは、子ども時代には難なく触れていた昆虫も、
もはや触るどころか、苦手になっていたので、
生の昆虫からは、できるだけ距離を置きたい心情も強くあり、
その生態を見た時の衝撃度は大きかった。
この作品の動画から受けた衝撃的な事実や印象は、一つ、二つではない。
十項目以上ぐらいはあったが、その中でも、ナナフシという昆虫から学んだことは、
潜在意識というものを考える上で、とても大きな意味を持っていたと思っている。
当時の記憶だけで、このブログに紹介するので、正確でないこと。
間違っていることもあるかもしれないことは、事前に申し上げておく。
ナナフシは、擬態する昆虫の紹介の一つだった。
なんと自身を木の枝などにその姿を見事なまでに変容させて似せるのだ。
その動画の素材は、昆虫写真家の海野和男さんが撮影し所有していたもので、たくさんの素材を見せてもらい、全体の中からほんの一部を利用させていただいた。その動画素材の中で私が印象を強く持ったのは、海野さんご自身の言葉が大きい。カメラに向かって、
「このナナフシは、枝になろう。枝になろうとしてこうなった」
という意味の言葉を述べておられた。
擬態は、自らの敵から身を守るということと同時に、捕食の目的がある。
その目的のためのある意味執念で、ナナフシは、小枝にその姿を変えることができた。
ナナフシの資料については、海野さんのホームページにその動画があるので、
海野和男のデジタル昆虫記
http://eco.goo.ne.jp/nature/unno/movie/movie.html?movieid=1322279227
で参照してご覧といいだろう。”どこに居るの?”と思うくらい。
素晴らしい擬態の様子を見ることができる。
枝になろうとして、長い長い変容の進化の過程で見事に枝になったナナフシ。
気持ち悪いというより、この事実は何なのかと、受けた衝撃が大きかった。
昆虫にも思いや意思があるのだろうか。私は、専門ではないのでわからない。
こうした昆虫の世界のことからも、潜在意識の働きに注目させられたことは、
私には大きな動機になっている。
マーフィー博士は、いずれの著書にも語っていると思うが。
「あなたも金持ちになれる」(ジョセフ・マーフィー著 和田 次郎[訳] 産業能率出版部刊)
の≪第11章 想像力が世界を支配する≫の冒頭部分で、次のように語っている。
「もしもあなたが自分の願望と理想を実現したいと思うなら、
それが達成されたときの絵を心にはっきりとした形で描きなさい」
(前出「あなたも金持ちになれる」)
という。
昆虫のナナフシは、なんら物質的な道具を使わず、自らの思いという内なる力を信じて、
枝に似せることができた。いや枝そのものになれたといえる。
私たちは、言うまでもなくナナフシよりずっと恵まれた潜在意識と無限の能力を持っている。その内なる力を利用できずに居るというのは、その使い方を知らないか。疑っているか。誤っているかだろう。
★過去リンク
夢見についての気づき 2020年版 Index(古い順より)
https://isle23ch.com/philippines-pilipin/yumemi/1084/
夢見についての気づき 2019年版 Index(古い順より)
https://isle23ch.com/philippines-pilipin/2798/